内容紹介
==========あらすじ==========
「よーし!
リードも買ったし、お着替えも買ったし、準備おっけーかな」
「えへへ、こんにちはー、わんわん。はじめましてだねぇ。
わんわんの飼い主になったまつりちゃんだよー、よろしくねぇ」
貴方を買ってくれた”まつり”はとても優しい、愛情深い女性。
ペットである貴方のことをとても可愛がってくれるでしょう。
けれども、その愛はちょっぴり重たくて……。
「……実はねえ、ショコラを飼ったのは元カレに振られちゃったからなんだあ。
はじめはらぶらぶだったんだけど、なんでだろうねえ、うまくいかなくて……。
メールも電話も毎日のようにしてたのに、数分ごとに送ってくるなとか、会社にまで電話してくるなとか、最後には泣かれちゃって。
でもでもぉ、既読ついてないと不安じゃない? 大好きなだけなのに、なんでわかってくれないのかなあ……」
「ショコラはなんにもしなくていいの。なんにもしちゃだめなの。できちゃだめなの。
ぜーんぶまつりちゃんが代わりにやってあげるから、わんわんってかわいく鳴いてればいいの。
まつりちゃんが、お風呂も入れてあげるし、ご飯も作ってあげる。
一日一回は、お散歩にも連れて行ってあげる。
髪も切ってあげるし、トイレもしてあげる。
ふふ、ショコラはまつりちゃんがいないと生きていけないねえ」
そして時に、彼女は病みます。
「ねーえ、ごく潰しちゃん。
飼われてるってどういう気持ちー?
茉莉ちゃんがいないと、ご飯も食べられない、トイレもできない、お風呂にも入れない、お散歩にも行けない。
お金だってもちろん稼げないんだから、一から十まで与えられるまんま。
自分からじゃなんにも生み出せない、そんなのって生きてる意味あるかな?」
「ねえ、本当は茉莉のこと、好きなんかじゃないんでしょ?
捨てられるのが怖いからいいこにしてるんでしょ?
そうなんでしょ? 茉莉はこんなにだいすきなのに。いっぱいいっぱい愛してるのに。
わんわんは茉莉のこと、同じように愛してはくれないんだよね……?」
それでもペットの貴方に許されるのは、ただ寄り添い、傷を舐めるだけ。
病める時も、健やかなる時もーー。
サンプル画像(6枚)